「マルチステージ」時代に活きる中小企業診断士の資格と私の診断士業

「マルチステージ」時代に活きる中小企業診断士の資格と私の診断士業

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1. プロフィール

・hamano
・年齢:30代後半
・資格の有無:有り
・勤務地:東京都内

2. 多様化する働き方

 2017年9月11日、政府政策会議のひとつである「人生100年時代構想会議」の第1回会合が首相官邸で開催されました。「人生100年時代構想会議」は、今後訪れる超長寿命社会において求められる経済・社会システムのあり方について検討を行う会議です。
 会議の中で議論に上がったのは「マルチステージ」と呼ばれる新しい就業に関する考え方です。人生100年時代においては「組織に雇われない働き方」「仕事と様々な活動の組み合わせ」等、多様な働き方が求められるといった議論がされました。
 私が大手企業に勤務しながら、中小企業診断士の資格取得を志したのも、こうした世の中の流れを肌で感じ取っての行動でした。もはや私達は必ずしも生涯一つの会社で勤め上げるとは限りません。転職、或いは出向や買収など会社の事情により勤務先を変える事もありますし、企業に所属しながら副業として別の仕事をする可能性もあります。前述の会議に参加したイギリスの経営学者リンダ・グラットンさんの言葉を借りると「絶えず学び続けることが大切で、企業の枠を超えた普遍的なスキルや知識を学び実践する必要がある」のです。

3. 私の中小企業診断士としての仕事

私は所属企業の経営企画部門で中期ビジョンの策定やプロダクト戦略の立案に従事しつつ、3年前に中小企業診断士の資格を取得し活動を開始しました。
 現在は会社員としての本業とは別に、中小企業診断士として小売業、サービス業等様々な中小企業やNPO法人向けの事業計画策定支援、業務プロセス改革、営業力強化等の経営支援を実施しています。また、各種媒体向けに記事の寄稿も積極的に行っており、これまで企業経営やマーケティングに関する記事を多数執筆しています。

4. ポイントは“真の経営課題”を見抜くこと

 今回は、私が経営コンサルティングを行った卸売業の企業を例に、仕事の依頼を受ける迄の過程と具体的な仕事の内容についてご紹介いたします。
 以前よりこの企業は、先代社長が築いた豊富な内部留保により、短期間での倒産の危険はありませんでしたが、近年は売上と利益が緩やかに下降していることから、中長期的な財務状況については不安が感じられました。
 私が最初にこの企業の社長とお話をした際は、「補助金を活用してコストを抑えたい」といった短期的な対応の相談でした。しかし、より詳しくお話を伺ってみると、社長の希望は、社員が30年先も安心して長く働けるように、売上と利益を増加させる持続的な成長路線への経営方針の転換でした。
 こういう時こそ、経営・マーケティング・会計など幅広い知識を有する中小企業診断士の出番となります。今回の例のようにクライアントの最初の要望が単なる補助金活用だったとしても、ヒアリングを通じてその企業の“真の経営課題”を見つけることで、より深いコンサルティング契約につなげることが出来ます。
 

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5. コンサルティングの進め方

 コンサルティングの進め方としては色々な方法がありますが、この時は一度、企業全体の経営診断を行い、持続的な成長路線への転換の実現可能性を調べることから始めました。
 基本的な進め方としては、最初に3C分析(自社Company・市場Customer・他社Competitor)などのフレームワークに沿った分析を行います。3C分析を行う場合は、企業の内情、企業が所属している業界全体の動向、競合他社の動向を中小企業診断士が調べます。
 企業の内情を調べる際には、社長や社員への直接のヒアリングに加え、全社員に対するモラルサーベイを提案することもあります。私がコンサルティングをする上では、このモラルサーベイの結果を重視しています。その理由は、会社を良くするアイディアに従業員が気づいていても、社長や役員に遠慮して言えないケースや、経営戦略以前に従業員のモチベーションが低いことが業績低迷の原因というケースが多くあるからです。こういった社員の生の声を聞くことで、企業にとって納得度の高い提案ができるかが非常に重要となってくるのです。
 企業が所属している業界全体の動向や競合他社の動向を調べる際には、総務省統計局の国勢調査や厚生労働省や経済産業省等が公開している調査結果等、公的で信頼性が高いマクロ的なデータや、民間のリサーチ会社等による特定の業界に特化したデータを、中小企業診断士が取捨選別し、クライアント企業にとって有益で見やすい情報へまとめます。
 これらの情報を元に、経営課題の抽出と解決に向けた経営戦略をレポートとして、社長や役員に対して提案します。
 この企業の例では、売上と利益を上げる営業・マーケティング戦略の強化を最重要課題とし、次に社員のモチベーション強化、資金調達の手段としての補助金の活用という提案になりました。人により考えが異なる部分もありますが、私自身としては企業がすぐに実践できる実用的な経営戦略を提案することが重要だと考えています。

4. どうやって仕事を獲得するのか?

 仕事の獲得方法は一つではありませんが、典型的な方法のひとつが、人脈を駆使する方法です。実務補修や研究会へ参加すると、中小企業診断士の先輩や、同期の合格者と知り合うことが出来ます。また、実務補修では実際に診断先として企業を回ることもできるので、お客様と直接ご挨拶することが可能です。中小企業診断士として独立した私の知り合いは、独立の際にお世話になった先生や実務補修での診断先企業に丁寧に挨拶に回り、実際にひとつの企業との顧問契約を獲得していました。
 また、既存の人脈に頼る事無く、自ら仕事を獲得する方法もあります。クラウドソーシングのサービスでは中小企業診断士に期待されるコンサルティング業務等も多く募集されています。実績を積めばクライアントから直接指名で仕事の依頼を受ける事もあります。
 小さな仕事でもひとつひとつを丁寧に真摯に取り組めば、仕事が仕事を呼ぶ良いサイクルを作り出せるのだと思います。

5. 働き方の多様化に向けた中小企業診断士

 中小企業診断士の資格試験には会社経営に必要な総合的な知識が凝縮されています。そのため中小企業診断士の資格取得は、現在の企業でキャリアをステップアップさせる上でも非常に有効です。一方で、今の勤務先とは別のキャリアを歩む上でも有利に働きます。実際、私の場合も資格取得後は転職エージェントから届くオファーが、件数、種類ともに大幅に増加しました。
  “企業内外で通用する高いスキル”を身につけるために、中小企業診断士の資格取得は有用であり、取得後は生きた企業経営に触れて活躍するチャンスが得られます。中小企業診断士の資格は、今後の人生100年時代における「マルチステージ」のような多様なキャリアを開拓していくうえで、大きなアドバンテージとなることと思います。

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